家族の絆をつなぐ愛犬

私の愛犬との出会いは、まだ結婚する前、実家で暮らしている頃です。私も妹も大きくなり、家族との生活は、すれ違いが多く、すっかり会話も減っている頃でした。年末のある日、両親がデパートにあったペットショップで、後に愛犬となるゴールデンリトリバーに一目惚れして帰宅してきました。年末で久々に揃った家族の時間に話し合いを重ね、年明け早々に、両親が一目惚れしたゴールデンリトリバーを家族に迎えました。そこからは家族の雰囲気が一変。いつも愛犬が家族の中心となり、話題や家族の関わる時間を作ってくれました。

しばらくして、私は結婚する事になりました。夫をはじめて実家に招いた時から、愛犬は夫に懐いてくれていました。その時も愛犬は家族の中心になり、話題となり、緊張している夫の手助けをしてくれていました。結婚後も頻繁に実家へ行っていたので、夫と愛犬との距離はどんどん縮まっていきました。ティーちゃんは父親が一番大好きで、父親と散歩へ出掛けると、なかなか家に戻らせてくれなかったのですが、両親が留守の時に、夫が散歩へ連れて行くと、父親と同じように、なかなか家に戻らせてくれないようになりました。

夫はますます愛犬にメロメロでした。愛犬と一緒に、おでかけしてり、家族旅行をしたり、そのうちに夫と両親の距離も縮まり、家族の絆が出来ました。私達はすぐに子供を作らなかったので、愛犬が代わりの役目を果たしてくれていたようでした。その後、子供を授かったあと一年ちょっとした頃、愛犬は天国へ旅立ちました。家族の絆を繋ぐ役目を果たしてくれたように強く感じました。その後、今度は妹が結婚する事になり、また新しい家族が増える事になりました。

我が子は大きくなり、事の次第もわかる年齢になっていたので、夫に「パパはじーじやばーばーとどうやって仲良しになったの?」と質問をしてきました。夫はあらためて「ティーちゃんが、パパとじーじやばーばを仲良しにしてくれたんだよ」と話してくれました。天国に旅立った今も、家族の絆を繋いでいてくれるように感じています。