ヨーグルトを食べていると愛犬を思い出す

小腹がすいたとき、3つ、あるいは4つでひとつのパッケージになったヨーグルトをよく食べるのですが、
あのアルミなのか紙なのか見た目ではわかりにくい蓋をはがして開けるたびに、いつの間にか足元に来てお座りし、私がヨーグルトを食べ終わるのをお利口に待っていた愛犬の姿を思い出します。
お目当ては、スプーンではすくいきれなくてカップの中に残っているヨーグルト。
口をカップの中に突っ込み(小さめの中型犬なので、カップにちょうど口がすっぽり入るんですね)残っているヨーグルトをきれいに舐め取るのが、うちの愛犬の楽しみでした。

きっかけは、ふとした思い付き。
元々散歩終わりに飲む牛乳が好きだったので、乳製品が好きならヨーグルトも好きかもしれない、と食べ終わったヨーグルトのカップを見せたところ、案の定、いたくお気に召したようでした。
それ以降、私がヨーグルトを食べていることに気付くと、てててと私の前に駆け寄ってくるようになりました。待っている間、まるで最後の仕上げは任せろとでも言わんばかりの強い目力でこちらを凝視してくるので、こちらは謎のプレッシャーを感じながら食べなければいけない羽目に。

それでも、食べ終わってカップを差し出すと、嬉しそうに口を突っ込んで丁寧に舐め回した後、顔を上げて満足げな表情を見せてくれるのが可愛くて、特にその鼻先に白くヨーグルトが付いたままになっている時などは、食べている最中のプレッシャーも許してしまうほどの癒しとなっていました。

ヨーグルトの他に、カップ型のバニラアイスでも同様でした。冷凍庫からアイスを出してスプーンをカチャカチャと用意していると、気配を察知したのか、さっきまで眠っていたのにふと目を覚まし、寝ぼけまなこで近くにやってきます。
ただ、それだけ気配には敏感でも、アイスクリームの種類までは知覚することができないようで。
犬にチョコレートは厳禁。チョコ味のものはもちろん、チョコチップが入っているもの、サーティーワンアイスクリームのポッピングシャワーなども舐めさせることはできません。
そういったアイスクリームのカップを食べ終わってそのまま片づけに行くときは、愛犬の「どうしてくれないの?」という悲しげな視線が背中に突き刺さるのを感じていました。

その点ヨーグルトは(少なくとも私が食べているものは)すべて犬が舐めても大丈夫なものだったので、今でもヨーグルトを食べていると、愛犬の足元で待っている姿、そして顔に美味しかったと書いてある満足げな様子まで、懐かしく思い出されるのです。